店主の日記/2018-08-20
世田谷光機
随分長いことブログをお休みしてしまいましたが、店主も元気にカメラ修理をやっています。何かをきっかけにブログを休むとそのままズルズルとしてまう、悪い性分です。
さて、今日ご紹介するのはマミヤ35です。オーナーは60歳を過ぎた浜松市内の方で、店にお持ち込みになりました。お話を聞くと、「子供の頃に親父が使ったのが最後だから50年以上は使っていない」とのことでした。
シャッター羽根が油分で粘って開きません。ファインダーも汚れて二重像がはっきりしません。各部点検修理(総合整備)をさせていただくこととなりました。
マミヤといえば、まず、中判(120フィルム)のカメラを思い出しますが、このマミヤ35は文字通り35mmフィルムを使うカメラで、昭和30年(1955年)に発売されたマミヤ35の2型になります。但し、1型は中判のマミヤ6を35mm版にしたようなものだと聞きますので(見たことがありません)、実質この2型がマミヤ35の初号機と言っても良いかもしれません。ですからオーナーが言うことも間違いなさそうです。レンズの銘板も「SETAGAYA KOKI」となっており、その後の機種は「MAMIYA」となっているようです。
シャッターユニットはセイコー製で分解清掃は慣れたものですが、ファインダー距離計はちょっと曲者でした。ハーフミラー腐食していたため交換することにしましたが、ちょっと手間がかかりました。
眠っていた50年分を取り戻すように撮っていただきたいと思います。
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