店主の日記/2014-05-23
キヤノン・キャノネット
1961年発売のキヤノン初のレンズシャッター機で、2年間で100万台も売れたという記録を持つカメラです。オーナーは浜松カメラ部にご参加頂いている方で、お父様の形見ということでした。革ケースに入っており、大事に使われていたと思われますが、あちこちのネジが緩んでいて、ヘリコイドもスカスカです。絞りも粘っている様です。また、ファインダーをのぞくと、下側に出ている絞り値の目盛りがありません??
キャノネットはレンズシャッター機のお手本のようなカメラですが、シャッター優先の露出オートはメカ的な調整のみでやや繊細さを要求されました。この時代のカメラですが、露出の過不足でシャッターが落ちないようになっています。シャッターが落ちない時にはシャッタースピードを変更しますが、この仕組みもメカ的に露出メーターの針の位置から全てが決まります。
レンズボードを外すと案の定、中から露出の目盛り板がポロっと出てきました。満身創痍でしたが、きれいな写真が楽しめると思います。
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