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店主の日記/2016-11-02

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Tag: カメラ修理 フジカ フジカドライブ

ゼンマイ駆動のフィルムワインダー

カメラ修理・フジカドライブ

久しぶりにフジカドライブが修理にやってきました。前回は2013年ですので3年ぶりとなります。フィルムフォーマットはハーフサイズです。

「ゼンマイ」というのは最近はあまり聞かない言葉になりました。店主が子供の頃のブリキのおもちゃにはよく使われていましたし、自動車のプラモデルにもついていたのですが、今はオルゴールや手巻きの高級腕時計ぐらいでしょうか?いずれもゼンマイを巻くとは言わず、ねじを巻くという言い方で、ゼンマイという言葉は出て来ません。

フジカドライブのドライブとはこのゼンマイのことです。カメラの構成自体はリコーのオートハーフと同じです。

この個体の話に戻します。
初見ではほぼ問題がなさそうです。シャッターも切れますし、フィルムの自動巻き上げも良好です。ファインダーのくもりがひどいのと露出オートでのEV値(ISO100)が絞りで1段ぐらいオーバーしています。セレン光電池の出力が落ちていると思われます。

露出オートは半固定抵抗器の調整でと思ったのですが、抵抗器ではリミットでも調整出来ないレベルでした。絞りの連動アーム部分も前側の貼り革を剥がすと調整できる様になっていますが、これもリミットでも調整出来ないレベルでした。

カメラの構造をもう一度ゆっくり眺めていますと、もう一つ調整する方法がありました。露出用メーターはフィルム感度調整のため、メーターの中心を軸に回転できる様に設計されています。ということはメーターをフィルム感度の上がる方向(弱い光でも良く反応する方向)に回せば調整できる訳で、実際にメーターも取付固定ネジがあり、緩めると回転できるような設計になっていました。これで調整し、オートでのEV値は±0.5EV(ISO100)以内と大変良好になりました。



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