店主の日記/2017-01-20
世界初のカメラ
コニカC35のカメラ修理を承っている時に、続けてC35のカメラ修理のご依頼がありました。ところが宅配便で届いたカメラは何とC35AFで、本来ならばカメラ修理のお取り扱いはしていないものでした。理由は電子部品等の交換部品は一切なく、カメラ修理が出来ない場合も多いためです。
確かに「KONICA C35」とロゴがあり、「AF」のロゴは別のところにありますからお客様がよくわからなかったのも致し方ありません。症状は電池液漏れとのことでしたのでまずは電源が入る様にして、動作確認いたしましたところ、どうやら電気回路は問題ない様ですのでモルト交換や、ファンダー清掃等の各部点検修理を行いました。
AFとはオートフォーカス「自動焦点」のことで、今では当たり前の技術ですが、このカメラが実用化製品の第一号です。今でも「ジャスピンコニカ」と言えば多くの人の記憶を呼び戻すと思います。カメラ自体はその前のモデルであるフラッシュ内臓のカメラである「ピッカリコニカ」に自動焦点装置をつけたカメラでデザインもよく似ています。コニカのこれらのカメラにより、どこのメーカーのコンパクトカメラも樹脂ボディとなっていきました。
AFと言っても、レンズは前モデルの「ピッカリコニカ」(C35EF)のゾーンフォーカスの35mm,F2.8と同じものですので、元々そこそこのピントが出たのではないかと思います。
そう言えばこのカメラの開発はNHKのプロジェクトXという番組にもありましたが、この番組すら知らない世代があるぐらい、昔になってしまいました。
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